1ヶ月かけてオリーブの実の塩水漬け
かじってみたらとんでもなく渋い。アクを抜いて塩漬けにすることにしました。
恐ろしいほど渋い生のオリーブ
農家さんからいっぱい頂いた緑のオリーブの実をかじってみました。なんて渋いというか苦いのでしょうか。
渋みの成分は、主にヒドロキシチロソールとオレオカンタールというポリフェノール。
ヒドロキシチロソールは美白に効果があるということで、奥さん垂涎の的。確かにヒドロキシチロソールは美白剤のハイドロキノンと構造がよく似ていますね。
奥さんの圧力もあり、生食できるように加工してみることにしました。
ヒドロキシチロソール
ハイドロキノン
渋抜き方法の検討
酸性のポリフェノールの渋抜きにはアルカリを用います。
食品製造会社ではオリーブの実のアク抜きには水酸化ナトリウムを使うようですが、水酸化ナトリウムは一般的に入手困難で危険。
そこで百均で容易に手に入るアルカリ性のものを物色しました。候補として以下の3候補をチョイス(アルカリ度は以下のような順です)。
重層(シュワシュワと炭酸ガスが出るあれ) < セスキ炭酸ソーダ(お掃除で大活躍) < 過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤、ワイドハイターの中身)
今回は、過炭酸ナトリウムはオリーブの実が脱色されたら嫌なのでセスキ炭酸ソーダを使用することにしました。もしかしたら、製造過程に注意が必要なカビ発生防止に過炭酸ナトリウムが適していたかもね。
これら全て掃除用のグッズコーナーで販売しているもの。食品に使うことに抵抗ある人ってけっこういるかもね。別に全然問題ないのですが。
アク抜きに3週間
セスキ炭酸ソーダを4%に調整してざっと洗ったオリーブの実を漬け込みます。
ネットなんかで検索すると、種を抜いたり、熱湯で処理をしているレシピがありますが、シンプルに何も処理せずに4%セスキ炭酸ソーダ液に漬け込みました。でも、空気に触れると実が変色するようなので、簡単な落し蓋をかぶせました。
一日経つと、透明だったセスキ炭酸ソーダ液は写真のように赤黒く着色。たくさんのポリフェノールが溶出されたことがわかります。
液替えを日に一度行い、2週間を過ぎた頃からようやく色付きが薄くなり始め、最終的に20日間続けました。
塩水漬け作業
セスキ炭酸ソーダはアルカリなので、口にしたらとんでもなくエグく体に悪いはずです。オリーブの実にもきっとたくさん入っていることでしょう。
まずは、これを出さなければなりません。
そこで、4%の食塩水を作りオリーブの実をそれに漬け込みました。食塩水は日に一度交換しました。それを1週間行いました。
瓶に詰めて完成です。
うまい!
新たに調整した4%の食塩水をアルコールで拭いた瓶に入れて、そこに1ヶ月かけて作ったオリーブの塩漬けを投入しました。
これ、まじで美味しいのです。
もっと作ろうかなぁ。
冷蔵庫に入れておけば2ヶ月位は大丈夫そう。