スマホゲーム『魔王「世界の半分・・・:」』の周回の意味って
そのうちの1台はこまめに城を周回してアイテムをせっせと集めています。
このアイテム特に「あくまのしっぽ」の効力を検討してみました。
よくここまで集めました
長年の周回のおかげで「あくまのしっぽ」が30万個を超えるまでになっています。
達成度 | 表示攻撃力 | |
攻撃力 | 5.1180E+212 | |
基本攻撃力 | 2.0001E+28 | |
①バイシリム | 22160% | 4.4322E+30 |
②あくまのしっぽ | 32290100% | 6.4588E+33 |
③まじんのツノ | 287400% | 5.7483E+31 |
④仲間の絆 | 405% | 3.8957E+201 |
⑤勇気のマント | 1031% | 9.9172E+201 |
⑥勇者の刻印金貨 | 100% | 9.6190E+200 |
⑦クラスアップ | 3600% | 5.1712E+203 |
⑧ソウルリバ ー ス | 7575% | 4.0291E+205 |
⑨ポ ー ナス:攻撃力補正 | 1764000% | 7.2008E+209 |
⑩武具 | 23491% | 1.6988E+212 |
⑪攻撃の刻印金貨 | 200% | 3.4120E+212 |
仲間の総攻撃力 | 9.619E+200 |
標記攻撃力の計算式
①バイシリム攻撃力 =
基本攻撃力 x バイシリム%
②あくまのしっぽ攻撃力 =
基本攻撃力 x あくまのしっぽ%
③まじんのツノ攻撃力 =
基本攻撃力 x まじんのツノ%
と、ここまでは表記の数字で計算できるのですが、「仲間の絆」からは突然単位が70桁も上がってきます。
「仲間の絆」なのでと、仲間キャラクターの攻撃力を全て足し込んだ数値を元に考えることにしました。
すると以下のような計算式が導き出されました。
④仲間の絆攻撃力 =
仲間の総攻撃力 x 仲間の絆%
⑤勇気のマント攻撃力
仲間の総攻撃力 x 勇気のマント%
⑥勇者の刻印金貨攻撃力 =
仲間の総攻撃力 x 者の刻印金貨%
⑦クラスアップ攻撃力 =
sum(攻撃力①~⑥) x (クラスアップ% - 100%)
イレギュラーが発生しました。⑥までのルールが適用できなくなったため、新たなルールを策定する必要があります。それまでの攻撃力の積算(sum(①~⑥))という概念を取り入れることになります。
なお、①~③は無視しても誤差の範囲内です。なおかつ、クラスアップ%から100% を減じる必要があります。
⑧ソウルリバ ー ス攻撃力 =
sum(攻撃力①~⑦) x (ソウルリバ ー ス% - 100%)
なぜか、これもポ ー ナス:攻撃力補正%から100%を減じる必要があります。
⑨ポ ー ナス:攻撃力補正攻撃力 =
sum(攻撃力①~⑧) x (ポ ー ナス:攻撃力補正% - 100%)
これもポ ー ナス:攻撃力補正%から100%を減じる必要があります。
⑩武具攻撃力 =
sum(攻撃力①~⑨) x (武具攻撃力% + 100%)今度は武具攻撃力%に100%を加算する必要があります。
⑪攻撃の刻印金貨攻撃力 =
sum(攻撃力①~⑩) x 武具攻撃力%
攻撃力 =
sum(攻撃力①~⑪)で表されます。
実数字と計算式の検算の照合
計算結果は実数字と全て合致していることがおわかりいただけると思います。
達成度 | 表示攻撃力 | 計算攻撃力 | |
攻撃力 | 5.1180E+212 | 5.1180E+212 | |
基本攻撃力 | 2.0001E+28 | 2.0000E+32 | |
①バイシリム | 22160% | 4.4322E+30 | 4.4322E+30 |
②あくまのしっぽ | 32290100% | 6.4588E+33 | 6.4583E+33 |
③まじんのツノ | 287400% | 5.7483E+31 | 5.7483E+31 |
④仲間の絆 | 405% | 3.8957E+201 | 3.8957E+201 |
⑤勇気のマント | 1031% | 9.9172E+201 | 9.9172E+201 |
⑥勇者の刻印金貨 | 100% | 9.6190E+200 | 9.6190E+200 |
⑦クラスアップ | 3600% | 5.1712E+203 | 5.1712E+203 |
⑧ソウルリバ ー ス | 7575% | 4.0291E+205 | 4.0291E+205 |
⑨ボーナス:攻撃力補正 | 1764000% | 7.2008E+209 | 7.2008E+209 |
⑩武具 | 23491% | 1.6988E+212 | 1.6988E+212 |
⑪攻撃の刻印金貨 | 200% | 3.4120E+212 | 3.4120E+212 |
仲間の総攻撃力 | 9.6190E+200 |
周回に対する疑問が...
ここで一つの疑問、つまりこのゲームをやり込んでいる者への警鐘が鳴り響きます。⑦の部分でも触れましたが、①~③は総合攻撃力を計算する上で、ほとんど誤差にもならない数値です。それを獲得するために一生懸命に周回しているなんて、無意味だと思いませんか?
でも、実際に周回は本当に無意味なのでしょうか?
「あくまのしっぽ」は多少影響あるみたいだけど
しばらく城を周回していると、微妙ながらも各キャラクターの攻撃力が上昇していることが確認できます。これは、周回によって獲得した「あくまのしっぽ」が②以外にも各キャラクターの攻撃力に影響を与えていることを示しています。ただし、「あくまのしっぽ」が具体的にどの程度攻撃力に影響を与えるのか、わざわざ周回する価値があるのかを考える必要があります。
そのため、その影響力を計測するために、数日間周回のみを行い、「あくまのしっぽ」とキャラクターの攻撃力の関係を調査しました。
前述のように、各要素は線形の関係にあるので、「あくまのしっぽ」一つ獲得するごとに一定の割合で攻撃力が増加するのでしょうか(推定式1)、それとも指数的な上昇を示すのでしょうか(推定式2)
Cf = Ar × An × Cb + Cb = (1+Ar) x Cb x An ・・・推定式1)
Cf = Cb × Ar^An・・・推定式2)
Cf:キャラクターの攻撃力、Ar:「あくまのしっぽ」1本当たりの上昇率、An:獲得した「あくまのしっぽ」総数、Cb:キャラクターの基本攻撃力(「あくまのしっぽ」を除いた総攻撃力)
いくらバブリーなゲームだからと言っても、推定式2)はまずあり得ないと思います。
実際に測定をして近似式を検討してみます。
「あくまのしっぽ」一つ当たりの上昇率を求める
あくまのしっぽを1759個集めました。すでに30万個以上を集めているので、この数は母数の0.5%程度に過ぎませんが、ここではその結果をもとに検討します。変化量の大きい最新のキャラクター、ハイエルフを例に挙げます。まず、最小二乗法による直線近似を行いました。
その結果、決定係数(R^2)はほぼ1となり、推定式1)が妥当であることが証明されました。
あくまのしっぽ |
潜水士x 10200 | 軍曹x 10200 | ハイエルフx 10200 |
326183 | 1.5563 | 2.3057 | 5.8810 |
326255 | 1.5566 | 2.3062 | 5.8823 |
326518 | 1.5578 | 2.3081 | 5.8870 |
326777 | 1.5591 | 2.3099 | 5.8915 |
327942 | 1.5646 | 2.3180 | 5.9124 |
次にあくまのしっぽ1つ当たりの上昇率を検討します。推定式1)より、傾きは上昇率とCbの積で、Cbはy切片ですので、傾きをy切片(基本攻撃力)で除することで上昇率を求めることができます。計算すると、0.00001784334228731190 / 0.06079555775514310000 = 0.000293497
となり、その逆数は3407です。つまり、3400個のあくまのしっぽを集めると、キャラクターの基本攻撃力(「あくまのしっぽ」を除いた総攻撃力)に匹敵する力が加算されることになります。ただし、これは基本攻撃力に対する上昇率なので、大量にあくまのしっぽを保有する状態では、上昇の実感が薄れることがあります。
どの程度感じにくくなるかを実例をあげて以下に示します。A個のあくまのしっぽを保有している状態であくまのしっぽを1つ獲得した場合の攻撃力上昇率を表します。
(1+Ar) × Cb × (A+1) / (1+Ar) × Cb × A = (A + 1) / A = 1 + 1/A
すなわち、30万個のあくまのしっぽを集めた状態では、1つあくまのしっぽを獲得したところで1/30万=0.0003%の攻撃力上昇しか実感できません。
実際、今回の検討でも1759個のあくまのしっぽを集めても、ハイエルフの攻撃力は5.8810 × 10^200から5.9124 × 10^200と、1.0053倍にしかなっていません。
これ以上あくまのしっぽを集める意味がないように感じられます。人それぞれの感覚には差があると思いますが、あくまのしっぽ集めのための周回は、ある程度以上は実質無意味です。
このゲームの数値表示は8桁で、おそらく内部計算は12桁まで行われていると思いますので、1兆個(10^12)まであくまのしっぽを集めてもカンストはされないでしょう。
まぁ、10分ごとに1回手に入るダイヤ回収のついでに周回しているから良しとしましょう。