「ゲタのじゃぶじゃぶ汁」郷土のソールフード

2020/01/21
瀬戸内では高級食材「舌平目(地元名:ゲタ)」をよく食べます。そのシタビラメを骨ごとたたいて、野菜と一緒に煮込んでご飯の上に掛けて食べる「じゃぶじゃぶ汁」。
これがものすごく滋味豊かな味で心も体も温まるおいしいファーストフードです。

瀬戸内の海には多くの魚が育まれています。市場やスーパーに行くと、東京ではあまりお目にかかれない魚とも遭遇します。

その一例が舌平目。フランス料理ではムニエルなどにして供される高級食材ですが、ここでは一山数百円の下魚扱いで求めることができます。

このように廉価で手に入る庶民の魚である舌平目は、昔から地元民の食を支えてきました。

先日、牛窓を歩いていたとき、集会場のようなところで舌平目(地元名:ゲタ)の「じゃぶじゃぶ汁」なるものを振る舞われ、非常においしかったので家で調理してみることにしました。

ヒラメとは全く違う

東京に住んでいたときは、スーパーでお目にかかることはなかったと思います(多分)。

ところが、岡山の海辺では、どこのスーパーに行っても一山数百円で販売されています。

見た目はぬめってして今ひとつ見栄えは良くないけど、淡泊で柔らかな身で食べて美味しい素晴らしい魚です。

ヒラメと名は付いていますが、本家ヒラメとは全く生物学的に種類を異にするものです。

ゲタみんち

舌平目の身と骨をミンチにした「ゲタみんち」なるものもここ岡山では普通に売られてます。

ちょうと値下げ時間で、半額になっていました。

前夜の鍋の残り汁に「ゲタみんち」と野菜を投入

前夜の寄せ鍋の汁。すでに十分な下味がでています。ここに件の「ゲタみんち」に生姜を加え、大根、ニンジン、白菜などの野菜と豆腐を加えて炒めた後に煮込み、ご飯にざばっと掛けて「じゃぶじゃぶ汁」のできあがり。

鍋のシメにも最高だし、朝ご飯にすれば贅沢な一品。